【ガルパ】このイベストがすごい!2021

企画説明

2021年のバンドリ!ガールズバンドパーティ!の全31本のイベントストーリー(バンドストーリーは除く。)から、個人的にすごい!と感じた5つのイベストを紹介します。

ネタバレあり。

※この記事はプロモーションを含みます。

 

 

 

第5位

見上げた星とサマー・サウンド

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泊まりで旅行に出掛けるポピパ。深夜、みんなが寝静まったあと、たまたま目を覚ました香澄と沙綾は2人で部屋を抜け出し浜辺に星を見に行きます。←これだけで超エモいシチュエーションじゃないですか?

 

序盤から沙綾がはしゃぐ姿が強調されます。Photographのイベストのような、ポピパに出会って"欲張り"になった沙綾のシリーズです。

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沙綾ちゃんがはしゃいでると、なんだかこっちまで楽しくなっちゃうね。

 

その後、香澄と2人きりになった沙綾は自身の変化を振り返り、香澄に思いを伝えます。

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こうやって2人の時に改めて感謝を述べるっていうことはこれまでなかなかなかったと思うのでうれしいですね。

ポピパのみんなももちろんですが、TVシリーズ1期で一度はバンドを諦めようとした沙綾に「なんでも一人で決めちゃうのズルい!一緒に考えさせてよ……」と一緒に泣いてくれた、踏み込んできてくれた香澄は沙綾にとってやっぱり特別です。

 

ちょうどよいタイミングで3人がやってきて、今この瞬間のこと、そしてそれもいつかは終わるという話をします。

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この瞬間瞬間というのはすぐに過去になってしまうけど、それでもこのラムネの音を聴けばいつでも今日のことを思い出すことができます。永遠というのはそういうことです。ポピパのみんなはそのことを知っています。

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瞬間と永遠の話はポピパの十八番です。キズナミュージック♪の「いつか思い出に変わったときこの歌を聴いたならどんなことを感じるかな?」もそういうことだと思います。沙綾のカメラ趣味も同じことです。Photographの「時を戻すカメラ手に入れて 永遠そっと閉じ込め 胸の奥にしまう」です。

 

これだけではありません。報酬☆2カードエピではおたえと有咲もまた、2人だけが共有できる改まった話をしています。『大切な日の過ごし方』の4話のリプライズです。あの時はおたえから切り出して、ポピパがあってよかったという話を2人でしていました。

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対して、今回は有咲から切り出して、そしてあの時のやりとりを踏まえておたえが有咲の言いたいことを汲み取ってポピパがあってよかったよねと返しています。

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ポピパがあってよかったたえありがすきです。ポピパに出会うまでひとりでいる時間が長かった2人だけが共有できる、こういうやり取りがすきです。

 

このイベントは、香澄沙綾とたえありの、いつもだったらちょっと照れくさくてできないような泊りがけの旅行の夜ならではのやり取りがとてもいいです。

時系列的には、みんながトランプをしながら寝落ちたあとたえありの会話があり、2人も寝たあと目を覚ました香澄沙綾の話があり、そこに残りの3人が起きてきて全員が揃うという流れです。

おたえと有咲がポピパに出会う前の過去を踏まえた話をして、沙綾が香澄に出会ってくれてありがとうという話をして、5人が揃って今この瞬間が永遠だという話をする、すごくすごく完璧な流れですね。

 

8月の終わりにぴったりのイベストでした。

 

 

第4位

outside/inside

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RASがレイにとっていかに大きな居場所になっているかがよくわかるイベント。

 

ファンやスタッフから向けられた自身のイメージを重く受け止め、『RASのレイヤ』としての自分を意識するレイにますきは疑問を抱きながらも本人の意思を尊重します。

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しかし、無茶をして身体を壊しそうになったのでさすがにストップをかけます。そして、ますきはレイにありのままの自分でいる選択肢を提示します。

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全メンバーが芸名を使っているRASにとってこういう話はメインテーマの一つでもあります。例えばパレオは、鳰原令王那が偽りの優等生の姿でパレオが本当になりたい自分、というところである意味レイと逆のようになっているのは面白いです。

 

また、ガルパにいて『』付きの名前で連想されるのは『白鷺千聖』でしょう。

このイベントは『儚世に咲く薔薇の名は』の構図によく似ていると思いました。

千聖は幼い頃から両親の勧めで芸能界に入り、望まない形で『白鷺千聖』を演じながら張り詰めて生きてきた少女でした。小学生時代、そんな千聖のいちばんの友人であったのにも関わらず千聖を救うことができなかったことが心残りであった薫は、お互い高校生になった文化祭で、学校の違う千聖にジュリエット役をオファーします。そして、演劇の練習をしていく中で薫は千聖にもっと自分のありのままを出せと助言します。その助言のおかげで舞台は大成功を収めましたが、終演後、『白鷺千聖』を応援しているというファンの声を聞き、『白鷺千聖』を求めるファンがいる限り自分は『白鷺千聖』であり続けるという決意をします。その決意の固さを認めた薫は、初めて自分の意志で自分の人生を選び取ることができた千聖の門出を祝福するのでした。千聖がこの決断ができたのは、今の千聖のそばにはパスパレや花音がいるからでしょう。

 

ますきに『RASのレイヤ』を演じる必要はないと言われたレイの出した答えはこうです。

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括弧付きの自分を演じ続けるためにはありのままの自分を見てくれている人や自分でいられる場が必要で、千聖にとってのそれがパスパレや花音であるのと同じように今のレイにとってはRASが居場所になっているというのが、うれしいですね。

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f:id:gongongonbe67:20211231214609j:plainなんだか、Returnsを感じますね。「はるか高い空 見上げてたのはいつでも帰れる場所があるから」ポピパのことを歌うおたえとRASのことを思うレイ。今の花レイ。

 

また、レイがブラックコーヒーが好きそうと言われた時におたえが苦いの苦手でしょ?と指摘するシーンがあり、レイのことをわかっていてくれる存在がかつてはおたえであり、今はRASであるというのがより強調されていていいです。

あと4話のレイとますきの会話がとにかくかっこいいのでランクインしました。

 

トップ3の前にここで一旦、休憩です。

 

 

 

宇田川あこ賞

知らない人のために説明すると、この賞はその年に最も宇田川あこちゃんが輝いていたイベストに贈られる賞です。

 

結果はこちら

↓↓↓↓↓↓

 

 

 

テリブル・ホラー・ナイト

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お化けの噂に怯えるリサの家にRoseliaメンバー全員で泊まることになりますが、次々と怪奇現象が起こります。普段クールに演奏する姿とは打って変わってわちゃわちゃしたRoseliaが見られるかわいいイベストです。

当然あこちゃんもお化けが怖くないはずはありません。それでもあこちゃんは勇敢に立ち向かうのです。なぜならそれがあこちゃんにとっての"カッコイイ"だから。

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あこちゃんは独特な世界観でしばしば周囲の人から呆れられることがありますが、それは自分だけの確かな信条を持っていることの裏返し。周りが慌てていたり迷ったりした時でもあこちゃんはちょっとやそっとのことでは揺らがず、自分の信じた道を突き進み、みんなを導くことができます。とってもカッコイイ女の子です。

あこちゃんのカッコイイ生き様が垣間見えたこのイベストにこそこの賞がふさわしいですね。

 

この他にもノミネートされていた作品はたくさんあり、それぞれにカッコイイあこちゃんや無邪気でかわいいあこちゃんなどたくさんのあこちゃんの姿が散見されました。

2021年は宇田川あこちゃんが大活躍した年だったといえるでしょう。

2022年もそんな宇田川あこちゃんの活躍から目が離せませんね!

 

さて、続き。

 

 

第3位

100回生まれ変わっても

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またしても花レイ。ずっと待ち望んでた花レイの掘り下げ回です。バナーは幼少期の2人だけどやってることは今の花レイなのが切なくて、だけど切ないだけでおわらないのがすごい。

このイベントに関しては最終話のラストが声あげるほどすごいので、ネタバレはしないので自分の目で確認してください。

 

 

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4話とエンディングのサブタイトルがReturnsからの引用です。

このイベントは「香澄とたえの放課後居残りツアー」の真っただ中に開催されたイベントで、最初の公演がイベント前、千秋楽がイベント後となっていました。このツアー期間中にツアーの目玉でもあったReturnsという歌をポピパとおたえの歌から今の花レイの文脈も踏まえた歌として再解釈させ、二度味わえるようにという意図もあったんじゃないかなと思います。

もしそうだとすれば、ストーリーとリアルイベントを連動して展開させるメディアミックスプロジェクトとしてかなりやれてるじゃん!と感心しました。といいつつ、僕は最終日しか参加していませんが、あのタイミングで聴いたReturnsは格別でした。

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f:id:gongongonbe67:20211231213603j:plain"あったかもしれない未来"に弱いです。『outside/inside』のところでも書きましたが、「今の花レイ」や『RASのレイヤ』、『ポピパの花園たえ』がとても強調されているのがすごくいいですね。もう違う道を歩いている2人だけど、たまにこうやってたまたま一瞬だけ道が交わることがあってもいいと思います。

 

エンディングがすごいからぜひ自分の目で確かめてほしいです。どれくらいの衝撃だったかというと、さよひなクリスマスイベの日菜の「あの時みたいに、迎えにきて!!」と同じくらいです。

 

 

 

第2位

未来はきっと薔薇色で!

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これぞバンドリ!ガールズバンドパーティ!お家芸といった感じの混合イベント。
事務所に所属し、今後どのように歩いていけばいいのかと悩むリサの前に縁のある人物たちが入れ代わり立ち代わり現れるという、ある意味シンプルな構成だけどこれまでの積み重ねがないとできないお話。

細かいあれこれがあまりにバンドリ!ガールズバンドパーティ!すぎるのでランクイン。(もうこれ以上文章を書くのに疲れました。)

 

それでは、栄えある第一位、年間大賞の発表です。

 

 

第1位

あたらよものがたり

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異常。奇形。今までのガルパのイベストに比べて演出もお話の作りもなにもかもやってることが異質すぎる。ただ、Afterglowらしいことをやってて違和感は全くないからすごいです。

 

 

 

総評

今年は多くのバンドにおいてバンドストーリーの新章が公開され、盛り上がりに盛り上が(るはずだったが、ほとんどのオタクが他界しておりまったく反響がなか)った年でした。

一方で、既存5バンドは3章でやるべきことをやり尽くし、それ以降の箱イベが若干失速気味に感じられました。

例えば、Roseliaはノーブルローズという異例の3部構成のイベストで当初のバンドの最終目標であったFuture World Fesの出場までを描ききってしまったというのもあり、バンドストーリー3章は、氷川紗夜が自分だけの音に誇りを持てるようになったことや、宇田川あこちゃんがただ一人ブレずにバンドを導ける女の子であることなどのような、ある意味既に"知っている"ネタを擦っているに留まり新規性が少なく、イベストだったら濃密だがバンドストーリーでやるにはやや薄いという内容になっていました。

ただ、その後のイベストを使ってメジャーの世界に進出してからのRoseliaの歩みやメンバーの葛藤などを少しずつ丁寧に描いている印象もまたあり、さらに、3章をやる前にもどのバンドにおいてももうお話やり尽くしてるのに何やるんだろう~?という疑問がありつつ予想を遥かに上回ってくるお話が提供されたという実績もあるので、それほど心配しないでもいいのかもしれません。

また、紹介しきれなかった中にもたくさん面白いイベストはありました。

例えば、一つのカップリングに異例なまでにフォーカスした「From the Past」(RASの箱イベ。マスキングがロックに実質プロポーズのようなことまでしているので必見!)や、途中から唐突に激アツバトル漫画の展開になる「さくら色ストロール」(パスパレの箱イベ。白鷺千聖が問題発言の多い氷川日菜にブチぎれるというところから始まる、その導入だけでもう面白いイベント。パスパレの箱は昔から本当にハズレがない!)など、今年あったイベストすべて面白いです。

そして特に今年は混合イベが冴えわたっていました。これまで箱イベがメインプロットに絡むお話をやることが多いのに対し、混合イベといえば、ただ珍しい組み合わせで季節らしいイベントごとをするわちゃわちゃ回という感が否めませんでしたが、今年は今までやってそうでやってなかったよなという組み合わせ(例えば戸山香澄に魅せられた者同士であるロックと倉田ましろや、宇田川あこちゃんにとってのヒーローである宇田川巴と白金燐子などがそうです)をやっていたり、思いも寄らなかったけどたしかに説得力があるなという目から鱗の組み合わせ(例えば『風と海のラグタイム』の弦巻こころさんと青葉モカちゃん。マイペースな2人ですがこころはどんどん先に行くタイプ、モカちゃんはのんびり屋さんと正反対。といったような。)が提示されたり、など毎回毎回とっても楽しみでした。来年も混合イベがめちゃめちゃ楽しみです。

 

なぜか他界者が多いバンドリ!ガールズバンドパーティ!ですが、ストーリー自体は全然衰えてはいないどころか、新キャラクターも加わって人間関係の連環の輪はさらに広く複雑に張り巡らされ、ますます面白くなっていますので、2022年もみんなで一緒にバンドリ!ガールズバンドパーティ!をやっていきましょう!

 

おしまい